前回はテープWAXについて紹介しましたが、今回はより繊細な施術が求められる「ソフトWAX」を取り上げます。
テープWAXと比べると扱いが難しく、注意点を理解していないと肌トラブルにつながる場合もあります。
本記事では、ソフトWAXの種類や使い方のポイント、メリットについてまとめていきます。
ソフトWAXとは?
ソフトWAXには大きく 水性タイプ と 油性タイプ の2種類があります。
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水性WAX
・肌に優しくダメージが少ない
・ただし、産毛や細い毛を巻き込む力が弱め -
油性WAX
・短い毛や細い毛でもしっかり脱毛できる(目安は2mm程度から可能)
・脱毛力が強い分、肌を傷つけやすく扱いが難しい
なお、顔全体に油性ソフトWAXを使用するのは推奨されません。眉毛に限定して行い、それ以外はハードWAXで対応するのが一般的です。
サロンによっては「松ヤニ不使用」「ロジン不使用」といった敏感肌対応のソフトWAXを採用しているところもあります。成分や特徴を理解した上で導入することが、トラブル回避につながります。
扱いの難しさと注意点
ソフトWAXの施術は、経験や知識が浅い状態で行うと 肌の剥離 などのリスクがあります。以下の点は特に注意が必要です。
1. 温度管理
WAXは温度が数度違うだけでも仕上がりに影響します。デジタル表示付きのウォーマーを使い、最初は低めの温度から試すのが安心です。慣れてくると、1〜2度の微調整で理想の仕上がりをコントロールできるようになります。
2. 塗布時間
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短すぎる → 毛に絡まず効果が薄い
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長すぎる → 固まりすぎて皮膚に強く付着
温度と塗布時間は密接に関わっており、温度が高いと毛穴が開きやすく低いと開きにくい、といった違いもあります。試行錯誤しながら、自分の扱うWAXに最適な条件を探る必要があります。
3. 肌の保護
施術前にはコンシーラーや専用保護剤を使い、肌への負担を軽減しておくことが推奨されます。敏感肌の方は必ず事前に相談し、必要であればパッチテストを行うと安心です。
ソフトWAXを選ぶメリット
「リスクがあるなら使わない方がいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。ですが、ソフトWAXにはテープWAXにはない魅力もあります。
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曲線的なデザインやアーチが作りやすい
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目の形や幅に合わせて柔軟に対応できる
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コストパフォーマンスが良い
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柔らかい印象に仕上がる
とくに「眉毛の立体感」や「自然なアーチ感」を求めるお客様には、ソフトWAXが向いているといえるでしょう。
テープWAXとソフトWAX、どちらが良い?
結論から言えば「どちらが優れているか」ではなく、肌質・希望のデザイン・施術環境に応じて使い分けることが大切です。
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初心者やセルフケア → テープWAXの方が安全で扱いやすい
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サロンでのデザイン重視施術 → ソフトWAXが活躍
施術者には「状況に応じて使い分ける判断力」が求められます。お客様側も「今日はどんな仕上がりにしたいか」をしっかり伝えることで、より満足度の高い施術を受けられるでしょう。
プロの現場での実際
実際に来客数が多い人気サロンでも、ソフトWAXを導入しているところはあります。
ベテラン施術者であっても「剥離のリスクはゼロではない」と言われており、そのために徹底した温度管理や事前カウンセリングが欠かせません。
利用者側も「自分は肌が弱い」「敏感肌である」と伝えておくことで、施術者がより安全な選択(例えばテープWAXへの切り替え)をしてくれます。
また、美容施術全般に言えることですが、信頼できる担当者を見つけて継続してお願いするのが安心です。
眉毛も髪も、履歴や個人差を把握してくれる人に任せる方が仕上がりの満足度は高まります。
セルフケアでの注意点
最近は通販でソフトWAXが手に入るようになり、セルフで挑戦する方も増えています。しかし、セルフ施術には以下のリスクがあります。
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温度調整が難しい
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塗布ムラによる仕上がりの不均一
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肌の剥離や赤みのリスク
セルフで眉毛脱毛をするなら、テープWAXの方が安全です。髪や衣服に付着しにくく、扱いも比較的簡単だからです。サロンでの施術経験を積んでから、セルフケアに移行するのが望ましいでしょう。
まとめ
ソフトWAXはテープWAXに比べて取り扱いが難しく、肌トラブルのリスクもありますが、デザイン性や仕上がりの柔らかさといった魅力があります。
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水性/油性の違いを理解する
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温度・塗布時間の管理を徹底する
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肌質や目的に応じてテープとソフトを使い分ける
これらを押さえることで、ソフトWAXは眉毛デザインの強力な選択肢となります。
「自分の肌質に合うのはどちらか」「どんな仕上がりを求めているか」を施術者と共有しながら選択することが、安心で満足度の高い結果につながります。
綺麗な眉毛を維持するためには、一度信頼できる施術者を見つけ、長く付き合っていくことが何よりの近道です。

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